2020年に行われたKEK研究会「素粒子・原子核コライダー物理の交点」を受けて、今回は、米国の次期大型計画EIC(Electron-Ion Collier)に焦点を置き、EICが今後の素粒子物理学と原子核物理学にどのような新しい展開をもたらすかを議論したいと思います。
EICはアメリカ原子核物理の最優先計画であり、ブルックヘブン国立研究所に建設される世界初の偏極電子+偏極陽子及び原子核衝突型加速器です。EIC計画は現在アメリカエネルギー省から計画実行段階への権限を与えられ、次の施設建設段階へ、そして2032年頃の建設完了に向けて、順調に進んでいます。
EICは今後10年程度で実現する新たなコライダーとしては唯一のものとなる可能性もあり、原子核物理分野と素粒子物理分野が協力して推進することを目指したいと思います。
3日間の研究会を予定しています。初日の午後は、EICの物理に関する簡単なスクールを実施します。2-3日目に議論を行います。素粒子物理、高エネルギーQCD物理、ハドロン物理、原子核物理の観点から、EICでの展望を議論します。また、EICにおける加速器技術、先端的な半導体測定器技術やデータ収集や処理技術に関する議論も行い、分野を超えた共同研究の可能性を議論したいと思います。
日時: 5/28 - 5/30
場所:東京大学小柴ホール
参加費:現地参加者は参加費2,500円、ただし、学生・PDなどの若手研究者は免除します。
懇親会:5/29に「カポ・ペリカーノ」(東大本郷キャンパス内)で行います。懇親会費は、学生3000円、PD5000円、スタッフ7000円の見込みです。
参加登録(旅費補助の締め切り 5/15):https://indico3.cns.s.u-tokyo.ac.jp/event/315/registrations/
講演者:
世話人:
出渕卓(理研BNLセンター)、大田晋輔(阪大RCNP)、川出健太郎 (信州大学)、久保田悠樹(理化学研究所)、熊野俊三(日本女子大学/KEK)、郡司卓(東京大学原子核科学研究センター)、後藤雄二(理化学研究所)、志垣賢太(広島大学)、中條達也(筑波大学)、東城順治(九州大学)、冨田夏希(京都大学)、日高義将(KEK)、福嶋健二(東京大学)、宮地義之(山形大学)、山崎祐司(神戸大学)、渡邉和宏(成蹊大学)
主催:東京大学原子核科学研究センター
共催:理化学研究所仁科加速器科学研究センター、大阪大学核物理研究センター